オーボエってどんな楽器? — ダブルリードと「基準の音」
オーケストラが開演前に合わせる基準の音「ラ」を出すのはオーボエです。2枚の薄い葦を振動させるダブルリードの木管楽器で、哀愁のある音色が魅力。仕組みと役割を整理します。
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オーケストラのコンサートが始まる直前、客席が静まると、まず一人の奏者が「ポーー」と音を鳴らし、それに全員が音を合わせていく——あの場面を見たことはありますか。じつは、その基準の音を出しているのがオーボエです。
オーボエは、少し鼻にかかったような、哀愁をおびた独特の音色を持つ楽器。なぜオーボエがオーケストラの「音合わせの基準」なのか、その仕組みとあわせて見ていきましょう。
オーボエはどんな楽器? — ダブルリードの木管
オーボエは、木管楽器の仲間です。木管楽器は「息を吹き込んで音を出す」グループ。その中でもオーボエは、**2枚の薄い葦 (リード) を重ねて振動させる「ダブルリード」**という方式で音を出します。
唇でこの2枚のリードをはさみ、息を送ると、2枚がふるえ合って音が生まれます。フルートのように吹き口に息を当てるのとも、クラリネットのように1枚のリードを使うのとも違う、オーボエならではの発音のしくみです。同じダブルリードの仲間には、低音を担当するファゴットや、オーボエより少し大きく落ち着いた音のコーラングレ (イングリッシュホルン) がいます。
このリードの作り方がとても繊細で、プロの奏者は自分でリードを削って調整するほど。オーボエの音色の良し悪しは、リード次第とも言われます。
なぜオーケストラの「基準の音」なの?
オーボエの音は、まっすぐで芯があり、ほかの楽器に埋もれずよく通る性質があります。さらに音の高さが安定しているため、みんなが聴き取りやすく、合わせやすい。そこでオーケストラでは、オーボエが出す「ラ (A)」の音を基準に、全員がチューニング(音合わせ)をするのが伝統になっています。
コンサートに行ったら、ぜひ開演前の音合わせに注目を。「いちばん最初に音を出すのがオーボエだよ」と子どもに教えてあげると、オーケストラの見方が変わります。
子どもへの伝え方・始めどき
- まずは音を聴いて知ることから。オーボエは哀愁のある音で、物語の切ない場面によく登場します。
- 楽器として始めるのは、ダブルリードの扱いやアンブシュア(口の形)が必要なため、小学校中学年以降が現実的な目安(個人差があります)。リードという消耗品の管理も必要です。
- まずはリコーダーや鍵盤ハーモニカで管楽器の息づかいに慣れ、関心が続くようなら、というステップが無理がありません。
関連リンク
- 同じ木管の仲間は /articles/flute-for-kids や /articles/clarinet-for-kids で。発音のしくみの違いを読み比べると面白いです。
- オーケストラ全体の楽器の並びは /articles/orchestra-instruments-guide で解説しています。
- オーボエの音が活躍する曲として、ドヴォルザーク「新世界より」第2楽章(/articles/dvorak-for-kids)もどうぞ(※こちらの主旋律はコーラングレです)。
- オーボエを生で聴けるオーケストラ公演は /events で「オーケストラ」のタグから探せます。
よくある質問
Q. オーボエとクラリネットはどう違うの? A. どちらも木管楽器ですが、**オーボエは2枚のリード(ダブルリード)、クラリネットは1枚のリード(シングルリード)**で音を出します。音色も、オーボエは哀愁があり、クラリネットはまるく温かいのが特徴です。
Q. なぜオーボエがチューニングの基準なのですか? A. 音がよく通り、音の高さが安定していて合わせやすいからです。伝統的に、オーボエの「ラ」にオーケストラ全員が合わせます。
Q. 子どもがオーボエを始めるのは難しいですか? A. ダブルリードの扱いがやや難しく、口やリードに慣れが必要なため、ほかの管楽器より少し後(小学校中学年以降)から、という目安が一般的です。まずは音を好きになることから。
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