動物の謝肉祭 — 14 曲ぜんぶの聴きどころ
サン=サーンス「動物の謝肉祭」(1886) は、14 の楽章で動物を描いた約 25 分の組曲。「象」のコントラバス、「白鳥」のチェロなど 14 曲すべての聴きどころを、子どもへの伝え方とあわせて整理します。
この記事は AI が下書きを作成し、kodomo-ongaku 編集部が事実確認と編集を行っています。参考文献は記事末尾に記載しています。 編集方針
サン=サーンスが1886年に内輪向けの冗談として作曲し、生前は公開を禁じていた「動物の謝肉祭」。皮肉なことに、現代では世界中の子どもクラシック入門曲のトップに君臨しています。
14 の楽章はそれぞれ動物 (または動物にちなんだもの) のスケッチで、合計約 25 分。1 曲が 1〜4 分と短く、未就学児でも 1 日 1 曲ペースで楽しめる構造になっています。
この記事では、14 曲すべての聴きどころを、子どもへの伝え方と一緒に整理します。動物図鑑とセットで使ってください。
全 14 曲の聴きどころ
第1曲: 序奏とライオン王の行進曲 (約 2 分)
ピアノが「ジャジャジャ〜ン」と力強く鳴り、弦楽器がライオンが堂々と歩く様子を描きます。途中でライオンの吠える声 (ピアノの低音のうなり) が聴こえるのがハイライト。
第2曲: めんどりとおんどり (約 1 分)
ピアノとクラリネット、ヴァイオリンが 「コッコッコッ」と鶏の鳴き真似。素早く短いリズムが特徴。「鶏が餌をつつく感じ」と伝えると子どもにすぐ伝わります。
第3曲: 野生のロバ / 早い動物 (約 45 秒)
ピアノ2台が猛烈な速さで上下に駆け回る短い曲。「ロバが走り回ってる!」というイメージ。子どもの集中力が一瞬で持っていかれる派手さ。
第4曲: 亀 (約 2 分)
ここがサン=サーンスの最大のジョーク。オッフェンバックの有名な「天国と地獄」(運動会で流れるあの曲) を、異常にゆっくり演奏することで、亀の歩みを表現しています。運動会の曲を知っている子は、必ず気づいて笑います。
第5曲: 象 (約 1 分半)
コントラバスが「のっしのっし」と低音で歌うワルツ。これも実はジョーク——ベルリオーズの「ファウストの劫罰」の妖精のワルツを、本来は高音で踊るバレリーナのための曲を、最低音のコントラバスでぶ厚く演奏することで「象がワルツを踊る」可笑しさを出しています。
第6曲: カンガルー (約 1 分)
ピアノ2台が「ぴょん、ぴょん」と跳ねる短い曲。カンガルーの跳躍がそのまま音になっています。
第7曲: 水族館 (約 2 分)
この組曲で最も美しい曲の一つ。フルート・弦楽器・ピアノ・チェレスタ (またはグラスハーモニカ) の透明な音色で、水の中で魚が泳ぐ様子を描きます。寝かしつけのBGMとしても優秀。
第8曲: 耳の長い人々 (約 30 秒)
タイトルは「ロバ」(またはサン=サーンスをからかった批評家への当てこすりとも言われる) を意味します。ヴァイオリン2本がロバの鳴き声「ヒーホー」を真似する短い曲。子どもにとっては笑いどころ。
第9曲: 森の奥のカッコウ (約 2 分)
ピアノの静かな伴奏に、舞台裏のクラリネットが「カッコー、カッコー」と21回鳴く曲。森の奥にいるカッコウを遠くから聴く情景の繊細さ。「何回鳴くか、数えてみよう」と子どもに提案する遊びも。
第10曲: 大鳥かご (約 1 分半)
フルートが超絶技巧で小鳥のさえずりを表現。「鳥たちが鳥かごの中で歌い合っている」イメージ。フルートのトリル (細かい震え) が見事。
第11曲: ピアニスト (約 1 分)
ここがもう一つの大ジョーク。ピアノ2台が、初心者の指練習 (ハノン的なスケール) をひたすら繰り返す。サン=サーンスは「ピアニストも動物の一種」とした皮肉。子どもがピアノを習っていたら、ピンと来てくれます。
第12曲: 化石 (約 1 分半)
シロフォン (木琴) がカタカタと骨が当たるような音を鳴らす印象的な曲。サン=サーンス自身の「死の舞踏」の主題が引用されているほか、フランスの童謡「きらきら星」「月の光に」なども**「化石化した古いメロディ」として使われています**。
第13曲: 白鳥 (約 3 分)
チェロが優雅に歌う、組曲全体で最も有名な楽章。サン=サーンスが生前に出版を許した唯一の楽章で、現在もチェロの代表的なレパートリー。バレエ「瀕死の白鳥」でも使われます。寝る前に聴かせるなら、ここから。
第14曲: 終曲 (約 2 分)
これまでに登場した動物たちが順番に再登場するお祭り騒ぎのフィナーレ。「今、誰の音が聴こえた?」と問いかけながら聴くと、復習にもなります。
おすすめの聴かせ方
1 日 1 曲ペースで
14 曲を一気に聴かせるより、1 日 1 曲ペースで 2 週間続けるほうが、子どもの記憶に定着します。「今日は『象』、明日は『カンガルー』」と動物を選ぶ楽しみ。
動物図鑑と並べる
各楽章を聴きながら、動物図鑑の該当ページを開く。「これがライオン、これが象」と視覚と音を結びつけると、子どもの中で動物への理解が深まります。
「次の曲は何の動物?」当てゲーム
全 14 曲を一通り聴いた子なら、親が再生開始だけして「今かかってる曲は何の動物?」と当てさせるゲームができます。耳の良い子なら、最初の数秒で当てられるようになります。
関連リンク
- 作曲家サン=サーンスの全体像は /articles/saint-saens-for-kids で扱っています。「動物の謝肉祭」以外の代表曲も紹介。
- 物語と楽器がリンクするもう一つの名曲、プロコフィエフ「ピーターと狼」は /articles/peter-and-the-wolf で。動物の謝肉祭は語りなし、ピーターと狼は語りあり、という違いを比べる楽しみも。
- 各楽器の特徴は /learn/instruments で。「動物の謝肉祭」でチェロやコントラバスに興味を持ったら、楽器解説に進む流れがおすすめ。
- 「動物の謝肉祭」を生で聴ける親子コンサートは /events で「動物の謝肉祭」「ファミリー」のタグから探せます。
よくある質問
Q. 「動物の謝肉祭」は何の楽器で演奏されますか? A. 原曲は 2台のピアノ + 弦楽五重奏 + フルート + クラリネット + シロフォン + グラスハーモニカ (現代ではチェレスタで代用) という小編成。最近はフルオーケストラ版もあり、子どもには楽器の豊かさが伝わるオケ版もおすすめ。
Q. サン=サーンスが生前に出版を許したのはどの曲? A. 第13曲「白鳥」だけです。残り13曲は彼の死後 (1922 年) に公開され、それ以来世界中で愛されるようになりました。
Q. 「亀」と「象」のジョークが伝わるのは何歳から? A. 「天国と地獄」を運動会で聴いている小学生なら、「亀」のジョークはすぐ伝わります。「象」のベルリオーズ引用は大人向け教養に近いので、子どもには「象がワルツを踊ってる、おかしいね」だけでOK。
Q. 「化石」で引用されている童謡は? A. サン=サーンス自身の「死の舞踏」、フランス童謡「きらきら星」「月の光に」、ロッシーニのオペラ「セビリャの理髪師」の旋律などです。「昔の曲が骨になって出てきた」という見立てが、サン=サーンスのユーモア。
Q. 全曲ではなく、1曲だけ選ぶならどれ? A. 「白鳥」(優しい入り口)、「水族館」(美しい)、「象」(可笑しい)、「化石」(リズムが楽しい) のいずれかから。子どもの性格に合わせて選ぶのが正解。
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