ホルスト「惑星」— 「木星」の名旋律と7つの星のキャラクター
ホルストの組曲「惑星」はどんな曲? 火星から海王星まで全7曲の管弦楽で、星ごとに性格が描き分けられています。「木星」中間部の雄大な旋律をはじめ、各惑星の聴きどころと楽しみ方を整理します。
この記事は AI が下書きを作成し、kodomo-ongaku 編集部が事実確認と編集を行っています。参考文献は記事末尾に記載しています。 編集方針
「宇宙が好きな子に、何か音楽を聴かせたい」——そんなとき、ぴったりなのがホルストの組曲「惑星」です。火星、金星、木星……と、太陽系の星を1曲ずつ描いた管弦楽で、星ごとにまったく違う性格が音で描き分けられているのが最大の魅力。星座や宇宙の図鑑とあわせて聴くと、子どもの世界が一気に広がります。
作曲したのは、イギリスの作曲家グスターヴ・ホルスト(1874-1934)。1914年から1917年にかけて書かれ、全曲がそろった公開初演は1920年でした。この記事では、7つの星の聴きどころと、家庭での楽しみ方を整理します。
どんな曲?
「惑星」は、全7曲からなる大きな管弦楽組曲(作品32)です。おもしろいのは、曲の並びが理科の太陽系の順番ではないこと。ホルストは天文学ではなく、占星術(星占い)で各惑星に与えられた性格をテーマにしました。だから「地球」の曲はありません。
順番は、火星・金星・水星・木星・土星・天王星・海王星の7曲。冥王星の曲がないのは、冥王星が発見されたのが1930年で、この曲が書かれた後だったから(ホルスト自身も新しい星のために書き足すことはしませんでした)。
それぞれの曲には「○○をもたらすもの」という副題がついています。星のキャラクターを音で表現した、いわば音による星座図鑑です。
各惑星の聴きどころ
火星 — 戦争をもたらすもの
冒頭を飾る、地響きのような迫力の曲。同じリズムが執拗に刻まれ、だんだん大きくなっていく緊張感は、子どもにも「なんだか怖い、かっこいい」と伝わります。後の映画音楽、とくにSF映画の戦いの場面に影響を与えたとも言われる、力強い1曲です。
金星 — 平和をもたらすもの
火星から一転、おだやかで美しい曲。ホルンやソロ楽器がやわらかく歌い、戦いのあとの静けさのよう。寝る前の落ち着いた時間にも合います。
水星 — 翼を持つ使者
ちょこまかと動き回る、すばしっこい曲。音がきらきらと飛び回り、いちばん短い星。「水星は素早い」というイメージがそのまま音になっています。
木星 — 快楽をもたらすもの
組曲でいちばん有名な曲。にぎやかで楽しい前半のあと、中間部にあらわれる、ゆったりと雄大な旋律が聴きどころです。あまりに名旋律なので、後に「我は汝に誓う、我が祖国よ」というイギリスの愛唱歌の旋律にも転用されました。一度聴くと忘れられない、堂々としたメロディです。
土星 — 老いをもたらすもの
ゆっくりと時を刻むような、重く神秘的な曲。ホルスト自身がとくに気に入っていたと言われます。少し難しめですが、「時間が過ぎていく音」として聴くと味わいが出ます。
天王星 — 魔術師
ファゴットなどがコミカルに鳴る、いたずらっぽい魔法使いの曲。とつぜん大きな音が鳴ったり、急に静かになったり。子どもには「魔法のいたずら」と説明するとピンと来ます。
海王星 — 神秘主義者
最後は、遠くからかすかに聴こえてくるような幻想的な曲。終盤に女声合唱が舞台裏から加わり、音がだんだん消えていきます。「宇宙のいちばん遠いところ」を思わせる、静かな終わり方です。
おすすめの聴かせ方
- 3〜6歳: 「火星」「木星」など、性格のはっきりした曲を1曲ずつ。星の図鑑や絵本とセットで。
- 小学生: 7曲を順に聴いて「この星はどんな性格?」を当てる遊び。理科の太陽系学習とも結びつきます。
- 宇宙好きの子に: プラネタリウムや科学館のイベントで「惑星」が流れることもあります。生の演奏会で聴ければ、迫力は格別です。
全7曲で約50分と長めなので、まずは「木星」と「火星」だけを聴かせ、気に入ったら他の星へ広げるのが現実的です。
関連リンク
- 同じく情景や物語を音で描く曲としては、ヴィヴァルディ四季(/articles/the-four-seasons)もおすすめ。自然の様子が音になる面白さが共通します。
- 「惑星」の壮大な響きが好きなら、映画音楽もきっと好み。映画音楽から入る音楽教育(/articles/film-music-for-kids)で、オーケストラ映画音楽の世界へ。
- 「惑星」を生で聴ける管弦楽コンサートは公演情報(/events)で「オーケストラ」「ファミリー」のタグから探せます。
- 各楽器の音色をもっと知りたくなったら楽器解説(/learn/instruments)へ。
よくある質問
Q. なぜ「地球」の曲がないのですか? A. ホルストは天文学ではなく、占星術で各惑星に与えられた性格をテーマにしたためです。占星術では地球は星占いの対象に含まれないので、曲もありません。
Q. 「冥王星」の曲はありますか? A. ホルストは書いていません。冥王星が発見されたのは1930年で、「惑星」が完成した後だったためです。後年、別の作曲家が「冥王星」を追加作曲した例はあります。
Q. 全部聴くと長いですが、どこから聴けばいいですか? A. まずは有名な「木星」と、迫力のある「火星」から。この2曲で気に入れば、他の星にも自然に興味が広がります。
Q. 「木星」のメロディ、どこかで聴いたことがあります。 A. 中間部の旋律は「我は汝に誓う、我が祖国よ」というイギリスの愛唱歌や、さまざまな場面で使われてきました。CMや式典で耳にしているかもしれません。
近くの公演を探す
都道府県別に、子ども向け・親子向けの音楽公演をまとめています。
地域から公演を探す →