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楽曲

ロッシーニ「ウィリアム・テル」序曲 — 運動会でおなじみ

運動会の徒競走で流れるあの曲は、ロッシーニのオペラ「ウィリアム・テル」序曲の終盤です。夜明け・嵐・のどかな朝・疾走する行進と4つの場面が切り替わる構成と、聴きどころを整理します。

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運動会の徒競走やリレーで、「タタタッ タタタッ」と全力で駆け抜けるあの音楽。子どもなら一度は走りながら聴いたことがあるはず。あれは、イタリアの作曲家ジョアキーノ・ロッシーニ(1792-1868)のオペラ「ウィリアム・テル」の序曲、その終盤の場面です。

でも実は、この序曲は「疾走する音楽」だけではありません。静かな夜明けから始まり、嵐、のどかな朝、そして疾走する行進へと、4つの場面が次々に切り替わる、まるで短い物語のような作り。この記事では、その構成と聴きどころを整理します。

どんな曲?

「ウィリアム・テル」は、ロッシーニが書いたオペラで、1829年に初演されました。スイスの伝説の英雄ウィリアム・テル(弓の名手で、息子の頭に乗せたリンゴを射抜く話で有名)が、自由を求めて立ち上がる物語です。

この序曲は、4つの部分が切れ目なくつながった構成になっていて、オペラ本編を観なくても、序曲だけで十分に楽しめます。ロッシーニはこのオペラを最後に、まだ30代だったにもかかわらずオペラの作曲をやめてしまったため、「ウィリアム・テル」は彼の集大成とも言われます。

ロッシーニは「セビリアの理髪師」などの喜劇オペラで大人気を博した作曲家で、軽快なリズムと、だんだん盛り上げていく華やかな書き方を得意としました。その持ち味は、この序曲のフィナーレにもよく表れています。

4つの場面の聴きどころ

1. 夜明け(前奏)

チェロを中心とした静かでおごそかな始まり。山あいの夜明けの、まだ薄暗い空気が伝わってきます。これから物語が始まる予感に満ちた、静けさの場面です。

2. 嵐

一転して、雷鳴とどしゃ降りを思わせる激しい音楽。弦楽器が雨のように駆け回り、金管や打楽器が雷を表します。だんだん激しくなり、ピークを越えると静まっていく——天気の移り変わりが音でわかる、子どもにも分かりやすい場面です。

3. 静けさ(牧歌)

嵐が去ったあとの、のどかで平和な朝。イングリッシュホルン(オーボエの仲間の低めの楽器)とフルートが、アルプスの牧場で牛を呼ぶのどかな旋律をかけ合います。ほっと一息つく、美しい場面です。

4. スイス軍の行進(フィナーレ)

そして、あの有名な疾走。トランペットのファンファーレに続いて、馬が全力で駆けるような「タタタッ タタタッ」のリズムが始まり、最後までぐんぐん突き進みます。運動会の定番として日本でもおなじみのこの部分は、聴いているだけで体が走り出しそうになります。

おすすめの聴かせ方

  • 「物語として」聴く: 「夜明け → 嵐 → 朝 → 疾走」と場面を予告してから聴くと、子どもは音の変化を追いかけて楽しめます。
  • 走る・動く: フィナーレに合わせて、その場で足踏みダッシュ。運動会の曲だと気づくと、一気に身近になります。
  • 天気を当てる: 「嵐」の場面で「いま、お天気はどうなってる?」と聞くと、音から情景を読み取る力が育ちます。

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よくある質問

Q. 運動会の曲と同じものですか? A. はい。運動会の徒競走などで使われる「タタタッ」と疾走する音楽は、この序曲の終盤「スイス軍の行進」の部分です。

Q. 「ウィリアム・テル」ってどんな話ですか? A. スイスの伝説の英雄の物語です。弓の名手テルが、息子の頭に乗せたリンゴを射抜く場面が有名で、自由を求めて立ち上がる筋書きです。

Q. オペラ全部を聴かないと分かりませんか? A. いいえ。序曲は4つの場面が完結した構成なので、序曲だけで十分に楽しめます。多くの演奏会でも序曲が単独で演奏されます。

Q. 「イングリッシュホルン」って何ですか? A. オーボエの仲間で、少し大きく音が低めの木管楽器です。「静けさ(牧歌)」の場面で、のどかな旋律を奏でています。

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